知れば更に野球を楽しめる指標

知ってると面白い指標

野球には直接目では見えない戦略や技術で溢れています。一般的な指標を超え、セイバーメトリクスと呼ばれる先進的な指標を深く理解することで、その奥深さをより実感することができます。

バッター編

・OPS+:
OPS(出塁率と長打率の合計)をリーグ平均やホームバリューで調整したもの。100が平均で、これを上回ると平均以上の性能を、下回ると平均以下の性能を意味します。

・wOBA (Weighted On-Base Average):
打者の打撃成果を一つの数字で示す指標。四球、死球、ヒット、二塁打、三塁打、ホームランなど、すべての打撃イベントに異なる重みをつけて計算されます。

・wRC+ (Weighted Runs Created Plus):
リーグ平均を100とした打撃成績を示す指標。球場の影響を排除して、選手の打撃能力を評価します。

・BABIP (Batting Average on Balls In Play):
打者が打った打球がフィールド内でアウトにならず、ヒットになる確率。通常、リーグ平均は約.300です。

ピッチャー編

・FIP (Fielding Independent Pitching):
実際の投球内容に基づく期待される防御率。本質的に、ピッチャーが完全にコントロールできる三つの要素（ホームラン、四球、三振）のみに基づいています。

・xFIP: フライボールの一部がホームランになると仮定して計算されるFIP。つまり、フライボール率を正規化してホームランを予測します。

・SIERA (Skill-Interactive ERA):
打者の接触率や打球の種類を考慮して計算される投手の期待防御率。FIPやxFIPよりも高度な指標と言えます。

・LOB%:
ピッチャーがランナーをベース上に置きながら得点を許さない能力を示すパーセンテージです。

守備編

・UZR (Ultimate Zone Rating):
ある選手が平均的な選手と比べて、どれだけ多くのランを防いだか、または許したかを示す指標。

・DRS (Defensive Runs Saved):
ある選手が防御でどれだけのランを「節約」したかを示す指標。ポジションごと、リーグ平均の選手との比較で評価されます。

・RngR:
ある選手がそのポジションの平均的な選手と比べてどれだけ広い範囲をカバーしているかを示す指標。

これらの指標を理解することで、一歩進んだ試合の分析や選手評価が可能になり、あなたの野球観戦がより深く、より豊かになることでしょう。野球の奥深さを感じるための指標はこれら以外にも数多く存在します。指標を用いて試合や選手を評価することで、通常の観戦とは一味違った楽しみ方ができます。一度これらの指標に目を向け、新しい角度から野球を楽しんでみてはいかがでしょうか。